私のスタートライン|ラジオDJ 鈴村和香子さん

私のスタートライン|ラジオDJ 鈴村和香子さん

私のスタートライン

WRITTEN BY
東濃スタートライン編集部
東濃スタートライン編集部
  1. 私のスタートライン|ラジオDJ 鈴村和香子さん
    #3

    この記事を読んでいます

    私のスタートライン|ラジオDJ 鈴村和香子さん

  2. 私のスタートライン|Wedding Director 糸魚川美紀さん
  3. 私のスタートライン|美容院経営 宮城 真希歩 さん

東濃地域で「私らしく」活躍する方に焦点を当て、毎日を全力で楽しむ「秘訣」をご紹介するインタビュー記事「私のスタートライン」

今回お話を伺ったのは「りんりん」の愛称で親しまれ、ラジオDJを軸にさまざまなジャンルで表現の場を広げてみえる鈴村和香子さん。

いつお会いしてもエネルギッシュでポジティブな印象の和香子さんが、これまでどんな経験をされてきたのか…。
SNSなどで公表されていることも多いですが、ほんの少し掘り下げたくて、ご本人から直接お話を伺ってきました。

「届け!私の周波数」 鈴村和香子さん

鈴村和香子さん

私のスタートライン

鈴村和香子さん

京都府出身。現在は多治見市在住。
ラジオDJを中心に、各地でさまざまな仕事を経験後、結婚を機に東濃地域へ移住。
専業主婦を経て、ラジオDJとして復帰。
「りんりん」の愛称で親しまれ、FM PiPiではレギュラー番組を3本担当している。
趣味の洋裁で洋服や雑貨を制作し、2025年1月には念願だった展示販売を開催。
今後はラジオDJと並行して、作品作りにも意欲的に取り組んでいく予定。

京都府出身。現在は多治見市在住。
ラジオDJを中心に、各地でさまざまな仕事を経験後、結婚を機に東濃地域へ移住。
専業主婦を経て、ラジオDJとして復帰。
「りんりん」の愛称で親しまれ、FM PiPiではレギュラー番組を3本担当している。
趣味の洋裁で洋服や雑貨を制作し、2025年1月には念願だった展示販売を開催。
今後はラジオDJと並行して、作品作りにも意欲的に取り組んでいく予定。

私を育ててくれた人や環境

――SNSのプロフィールから、ご両親から大きく影響を受けられている感じがしますが?

振り返ると、全部父がきっかけになってるね。父が車でいつもラジオを聴いていて。一緒に聴いていたときに、(ラジオDJさんが)お悩み相談のコーナーでハガキのお悩みを次から次へと解決していて「この人なんでも解決するなぁ、魔法使いみたいやなぁ。」と思って、ラジオに興味をもったん。

母が洋裁や刺繍をしていたから、私も小さいころから洋服が大好き。いつもきせかえ人形で遊んでいる、そんな女の子やった。

私は本当に自由奔放に動いているから、親としてはラジオDJになるなんて思ってもみなかったやろうね。

親にしてもそうやし、夫にしてもそうやし、そばにいてくれる人には恵まれてると思う。

(自由にできる範囲ではあるけれど)鳥籠のなかにいるのではなく、自由に飛んで自分を表現したい人やから、家族であっても「あれしたらあかん!これしたらあかん!」って言われてたら息が詰まっていたと思う。

実家の家族も夫も息子もそれをわかってくれている感じで、本当にそこは感謝してる。

 

ラジオは私の絶対軸

――これまでいろいろな仕事を経験されて、メインの仕事をラジオに決められた決め手は?

好きだから。ラジオは小さいころから自分のいちばん近くにあるものだから、もちろん好きには間違いないんだけど、ラジオは絶対自分の軸にある感じ。

今はラジオ以外にも発信できる媒体がいろいろあるけど、私はやっぱりラジオの媒体が好きなんやね。

――ラジオDJをやっていて、なにが大変?

レギュラーが決まってるから、休めないってことかな。体調管理も含めて、それがいちばん大変。

もう20年以上してるから、時間の間隔とかは体に染みついてる。

そういう仕事やし、大変って思ったことない。楽しい。

――話題が豊富。情報はどこから?

もう普段の生活全部よ。取材しよう!って気合い入れて取材しているわけじゃなくて、なんかこう、全部インプットされていって全部が取材。アンテナ張ってるつもりもないけど、もうずっとこうしてきたから、そんな頭になってるんやと思う。

――ラジオで気をつけていることは?

噺家さんじゃないから、私も話すネタが必要。でも、そんなすごいことをしゃべってるわけじゃないよ。求められてるのは、すごいことをしゃべってほしい!じゃなくて、この人がなにを考えているのかっていうのを寄り添って聴きたい!やと思ってるから。

ただ情報だけを伝える日記になるのはおもしろくないから、自分が生きているなかで何を感じたのか…とか、その人しか思ってないことや感情を入れるようにはしてる。

あとは、嘘を言わない。本当のことを言う。私、あんまり自分のこと隠してないな。

私は私の周波数を届けたい

――自分のことを話すって勇気がいることでは?

最初は勇気がいったよ。DJになったばかりのころ「個性がない」ってすごい言われた。それですごく悩んだ時期もあった。今振り返ると、日記みたいなラジオしかできてなかった。言われたことだけを、きれいにしゃべろうと意識しすぎていたのかもしれない

今は全然変わったね。

――変わったきっかけって?

37くらい。「やりきりました!もうこの業界辞めてもいいや!」って思って結婚した。結婚して仕事も全部辞めて東濃へ来たから、急に暇になってしまって。今まで暇になったことがないから、なにをしていいのかわからなくなって、パニックになった。自然豊かで空気が美味しいけれど、友達もいない、行きたい場所も店もない…。あのときがいちばんしんどかったかもしれない。

運転したいのに目的地がわからないから進めない。ただエンジンふかしてるだけ。

もともと何かで自分を表現したい人なのに、それができなくて、ずっとつらかった

親になって、子育ては楽しくやらせてもらってるけど、なんかもの足りなさは感じてた。

そんななかで、FMPiPiのオーディションを知って、エントリーしたらグランプリを獲ることができて…もう泣いたよね

スタジオ入って「すごい好きやわー」って。水を得た魚みたいな感じ。あっ、やっぱりこれやなって思ったの。そこからは自分のこと話すのは何も怖くないかな。それが仕事やと思ってる。それに全員に好かれようと思ってないから。

私の考えていることとか、声とか、選んだ音楽とかが好きやったら聴いてくださいって感じ。周波数ってそうじゃない?引き合わせやからさ。誰だって自分が求めていないものには周波数を合わせない

すべてはつながっている

――専業主婦をされていた10年間を振り返ると?

もうラジオに復帰することはないと思ってた時期。骨格診断とかカラーパーソナリティの色診断の資格を取った。洋服のことも学んだし、洋裁を習い始めたのもこのころだから、やっぱり全部今につながってるよね。

――洋裁を始められたきっかけは?

ほしい服がなかったから。どこで買ったらいいかもわからんかったし。ほんならと思って、かわいい生地を見つけたから作り始めたんが最初。

新しいチャレンジという点で、洋裁は新鮮だった。東濃にお嫁に来てから洋裁を始めて8年くらい。今では自分にとってラジオと同じく欠かせないライフワークになっている。

私の着ている洋服を見て「作ってほしい。」と言ってくださる方も増えてきてうれしかった。私ができることなら、それもやりたい。おばあちゃんになっても続けたいです。

 

問題は場所じゃない!居心地は自分で良くするもの

――東濃に来たばかりのころと今。居心地は違う?

東濃に来たばかりのころ、自分の全然知らない土地っていうのもあったし、どこに行ったらいいかわからなかった。

東濃スタートラインのサイトみたいに、そういうの教えてくれるものが当時もあったら良かったのにって思う。

遊ぶところも知らないから時間もつぶせない。夜もすぐ来る、暗いし、虫も多いし…。来たときは全然楽しめなかった

でもそれは仕方がないやん。そういう場所なんやから。来たばかりのころの私には合わない場所っていうだけで、素敵なところもたくさんあるんやと思う

ただそのころの私は、自分に合わないというだけで否定してた。それがここに住んでいる人や、ここを故郷に持つ人に対してどれだけ失礼なことなのかわかっていなかった。そのときは、自分のことしか見えてなかったけど、ここでできることを探して、自分のやりたいことができるようになって、ようやく楽しめるようになった

自分自身、考え方もすごい変わったと思う。教えてもらうのを待ってるだけじゃなくて、どうやったら楽しくなるのかを自分で考えられるようになったから、好きなことを引き寄せることができたと思う。

京都は故郷で大切な場所やし、実家の家族や同級生もいる。けど今、気の合う仲間はもうみんな岐阜にいるから、実家に帰ったときよりも、岐阜にいる方が楽しい自分でいられる

くらべるものでもないと思うけど、今は京都か岐阜かって言われたら、岐阜の方が断然自分のエネルギーが回るわけ。やっぱり人との出会いが財産やと思う。

問題は場所じゃない。どこで何を一生懸命やってきたかによって居心地って変わるんやなって。自分らしく生きれることを、ここでも見つけることができたから、今は居心地いいよ。

取材後記

私にしかできない!私だからできる。を、とても大切にされている和香子さん

自由奔放な生き方をされているとお話しくださいましたが、協調性がないというわけではなく、むしろ相手を思いやりつつ、相手に気を遣わせない心配りは、私も見習いたいなと感じることばかりでした。

ご自身の個性やセンスを活かして、ラジオや洋裁にとどまらず、これからもどんどん素敵な表現をしていただきたいな。